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土を食み、たゆたう者 * 6/19 |
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外から見える私たちは、窓枠で切り取られてふたりきり、小さな水槽に入れられた魚のように見えるだろうか。区切られた世界にふたりだけで、誰も私たちを指差さず、私たちの存在を知りもしない、そんな世界。
溶けないこのアイスと同じように、一途な私の想いは、溶けてもコーヒーにはきちんと混ざらないのと同じに、どこにも行けず、何にもなれず、私の胸の中でただふくらみ続けている。
「マスター。これ、美味しいんですかね。」
私がつまんでいるのは魚の餌だ。
「ん? ああ、お腹すいたの? 食べてみてもいいよ。お勧めはしないけど。お砂糖とミルクはお使いですか。」
マスターはゴブレットを磨きながら、真顔でそんなことを言う。
「いえ、いいですよ。だってこれ土とか砂みたいじゃないですか。」
「ブラックがお好みでしたか。」
「そうじゃなくて。いつもぱくぱく美味しそうに食べてるよなあって思って。」
「あまり量をやらないでくれよ。食べすぎたり溶け残ったり、ろくなことないから。」
マスターの手がゴブレットからタンブラーに移ったのをきっかけに、私は餌を注意深く量って水槽に落としていく。
「その水槽はそいつらの街であり寝室であり、風呂であり食堂でありトイレでもあるからね。」
「後半の話は、お客様がいらっしゃったら止めてくださいね。」
そんな風にデリカシーがないから離婚になっちゃうんですよ、という軽口はまだ叩けない。
しばらく前に、何だか最近元気がないなと思ったことはあったが、マスターはどうやらその頃に離婚していたらしい。私が先週、テーブル席を片付けていた時、カウンターの中の手が止まる気配を背中で感じた。
話題を出した常連のお客様は私がそのことをとっくに知っていると思っていらしたのだろうか、それとも知らないと見て、あえて軽い触媒の役を買って出たのか。私は普段、この店では聴覚を半分閉じて、お客様の会話を全部は聞かないようにしている。でもあの時は私の手も止まりかけた。
マスターはそれに気付いただろうか。動揺の理由まで気付いただろうか。本当の理由は私も自分ではわかっていないのかもしれない。
「コーヒーも、よく考えると泥水みたいなものですね。」
磨かれたタンブラーを見て私は言う。さっきお帰りのお二人、コーヒーフロートの方のお客様にお出ししたグラスだ。
「失礼だな。」
マスターが笑う。
「水清ければ魚棲まずって言うだろう。この店だって結構淀んでるし、そういうのも必要なんだよ。」
私たちは父娘と見るには顔立ちが全く似ておらず、夫婦にしては歳が違いすぎ、多少の冗談を言い合えるようになってきてはいるものの、いつ誰がどこからどう見てもやっぱりただの店主と店員で、さっきのお二人が窓枠に収まる姿はその後ろに華やぐ街を写したようだった。
「マスター、お客様がいない間にちょっと練習させてください。ゴブレット使いたいんですけど。」
「いいよ。今日はそっち側で見ててみよう。」
「濃い方の水出しも使っていいですか。」
そう言いながら入れ替わりにカウンターに入って手を洗い、ブランデーと生クリームを準備する私に、マスターがまた笑う。
「店主に昼間から飲ませる気か? そんなんじゃ、もらい手がいなくなるよ。」
「メニューに載ってるじゃないですか。泥水と気違い水、お混ぜします。」
「後半みたいな言い方は、お客様がいらっしゃったら止めてくださいね。メニューの名前で言うように。じゃあ、もらおうかな。」
じゃあ、もらってくださいよ、とはまだ言えない。言った方がいいのかどうかもまだわからない。
私は黙ったまま夏の午後の窓枠を横目に、澄んだ闇と憂いを静かに混ぜ、不透明に明るい幕で覆う。バーだったら振ってしまうのだろうか。それともこれ以上触れないままの方がいいのだろうか。
「いいと思うよ。上手くなったね。」
味見をして微笑むマスターが、ゴブレットをコースターごとゆっくりこちらに滑らせる。白と黒の境目は傾けられたグラスの壁で溶け合い、カウンターに置かれた後もすこしだけ土の色に揺れている。
同じ色が唇に乗ったマスターに、私は紙ナプキンを差し出す。マスターの唇が触れていない側から味見をして、それでもマスターと同じ色になった唇をもう1枚の紙ナプキンで押さえ、ゴブレットの縁を軽くなぞった親指を拭う。
あなたを愛す * 6/18 |
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買い物へ出るよう水を向けたのは僕で、アイスに名前を書かずに友人の部屋の冷凍庫に入れておきたくなったのも僕だ。そしておまけのように見つけたシャーベットに、小さく願を掛けて割ると、きれいにふたつになった。
うまく割れても割れなくても、友人の利き手に近い側の手にあるほうを渡すことは買う前から決めていたし、実際そうした。友人は僕がアイスをうまく割れるかどうか気にしていただろうか。どちらを渡すか気にしていただろうか。
ハンカチでぱたぱたと顔を仰ぎながら、通りすがりの喫茶店へ入る。このまま歩き続けるには暑過ぎる。少し休んで行こうと、素早く交わした目配せでそう言い合った。
彼女はアイスコーヒー、私はコーヒーフロート、メニューを斜めに見て互いに10秒も掛からずに注文は決まり、窓際の席で涼しい風を堪能して、私たちは路上を行き交う人たちを眺める。
路面からかげろうの立ち上る、夏の午後、汗を拭うのにハンカチ1枚では足りず、私はすでに使っていたハンカチをカバンの奥へ押し込んで、新しいのを財布の上辺りへ置いた。
「暑いね。」
「暑いね。」
ちょっと違う調子で言い合って、すぐに出て来た冷たい飲み物に、私たちはさっそく口をつける。
店内にぎっちりと満ちた冷たい空気で、汗まみれの皮膚は冷やされ、氷の浮いたコーヒーで喉の奥と胃が冷やされてゆく。
ようやく人心地ついて、私たちは同時につるつるしたテーブルへ肘をついた。
「飲む?」
彼女が、自分のアイスコーヒーを私の方へ差し出して来る。私は首と背中を伸ばして向こう側へ近寄り、ストローを唇の間に挟んだ。
すでに彼女が触れているそのストローから、私はひと口、ゆっくりと苦いコーヒーを飲む。
「飲む?」
お返しと言う素振りで、私は自分のコーヒーフロートを彼女の方へ滑らし、私がすでにそこに唇を寄せたストローの先に、今度は彼女の唇が触れる。白いストローに薄く茶色が走り上がってゆく先の、彼女の口紅がなくても十分に赤い唇に、私はじっと目を凝らしている。
「あまーい。」
「ブラックは飲めないもん。」
彼女が大袈裟に言うのに肩をそびやかして、彼女の唇の感触が消えないうちにと、私は急いでストローへ指先を伸ばす。
冷たいはずのコーヒーが、そのひと口は何だか熱く感じられて、唇を離した後で私はむやみにストローで氷をつついた。
彼女が、この間見た映画の話を始める。貧しい若者たちが何となく集まって、楽しく苦しく騒がしくバンドをやる話だ。きっと好きだと思うよと、彼女が私に言う。そうだろうねと私が相槌を打つ。
すでに見ていることは言わない。だったら一緒に行こうよと、彼女に言うためだ。私と一緒に、彼女はすでに見ているその映画を、もう一度見てくれるだろうか。
映画の前にお茶をして、映画の後に食事をして、そうして互いの乗り換えの駅で分かれて、私たちが友人同士でないなら立派なデートだけれど、私たちはただの友人で、今も彼女の買い物の付き合いに街に出て来て、私は内心とても浮かれている。
彼女はもう半分以上アイスコーヒーを飲み終わり、私はまだコーヒーに浮いたバニラアイスには手をつけず、良く効いた冷房のせいで、アイスは最後まで形を保っていそうだった。
外から見える私たちは、窓枠で切り取られてふたりきり、小さな水槽に入れられた魚のように見えるだろうか。区切られた世界にふたりだけで、誰も私たちを指差さず、私たちの存在を知りもしない、そんな世界。
溶けないこのアイスと同じように、一途な私の想いは、溶けてもコーヒーにはきちんと混ざらないのと同じに、どこにも行けず、何にもなれず、私の胸の中でただふくらみ続けている。
ずずっとちょっと品のない音を立てて、彼女がアイスコーヒーを飲み終わった。私も慌てて自分のストローへ視線を落とし、まだぼってりと丸い形を崩さないアイスの、わずかに黄みがかった白い輪郭を、なぞってそれが彼女のとても柔らかそうな頬の線に似ていると思う。
「ひと口ちょうだい。」
Re: お遍路さんモチーフのループもの、という舞台を思いつきましたがその先が書け ない。
たぶん、それがモチーフにしているのは |
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お遍路さんじゃなくて千日回峰行のほうだと思う・・・・
【以下、直接関係なし】
リゼロの結末、全てが解決して目が覚めた後に、露天のオッサンにリンガって言われそうな予感がしてならない。
Re: http://q7ny3v.sa.yona.la/2461
お遍路さんモチーフのループもの、という舞台を思いつきましたがその先が書け ない。 |
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Reply 思考の泡 ばか |
すべてが赦されるまで回り続ける。すべてが赦されるまで過去を変え続ける。歩き続ける。
が、ある地点での過去を変えたことで、地点ごとの現在や未来が違ってきてしまい、その整合性が取れないとすべて赦されたことにはならない、的なRPG。
条件が整った時点でエンディングに入るので、システム上、いわゆるラスボス戦みたいなものがないのがポイント。
リオンをどこで拾って「その後の道中のどこで一旦置いてきたまま一周巡ってくるか」等も、当然、各地点での未来に響きます。
地点ごとのフラグが「これは立ってる、これは立ってない、1、0、0、1、1、……00101101101」みたいにあらかじめ決められた条件に合致してからそのまま1周してきた時点でエンディングに飛びます。もちろん最後の周回でも、状況を変えたくなるようなイベント満載。
……デバッガ絶望待ったなし。
タイトルは「終わりなき旅/I Still Haven't Found What I'm Looking For」。
Re: 暑くなればアイスが溶ける(直球)
http://zig5z7.sa.yona.la/4171 |
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Reply 脊髄反射 ばか |
ラーメンズ 風と桶に関するいくつかの考察
Re: 暑い
賽銭箱に変顔ウッディでも潜ませればいいんじゃないですかね |
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Reply ばか タイトルで全部言っちゃった 変態‼変態‼変態‼変態‼ |
以下ばかでもない。
下段左が被写界深度で風と動きを感じて技ありですばらしいのです。
メーカーサイトの紹介画像でこれをやったら多分怒られるんだろうとは思うんですけど、これはこの風景を(もっと言えば、この一瞬を)愛でて切り取る写真だからこの方が絶対いいのです。ぜぇはぁ。
この瞬間は暑さとかどうでもいいわ多分。でも実際に暑くないとこの画は成立しない。境内を吹き抜ける一陣の風。蝉の声。逆光フレア。イケボなモノローグ。飛び散る万札。続きはCMのあと。
以下さらに蛇足。
これ、マトリックスみたいなやつに応用できないだろうか。多少気が遠くなるけど。
なんなら音もそうしてもいい。ずいぶん気が遠くなるけど。
「ティンとくる/きた」という言い回しのティンときた感。 |
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Reply 変態‼変態‼変態‼変態‼ |
触れた音っぽくもありそのものっぽくもあり、すごいな、と思います。
って調べたら元は滑舌と聞き違いが由来なのかよ。
琴線が奏でる音、食指が伸びる音は、オレの中ではドレミファインバータっぽい。あるいは仮装大賞の点数のあれ。
Re: アイスを買って帰りたくなる季節ほど、帰り道でそのアイスが融ける。
暑くなればアイスが溶ける(直球) |
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Reply 暑い |
日本語のことわざで、ある事象の発生により、影響が及ぶことの喩えである。
re: q7ny3v & zig5z7 |
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ベースで良かった(違)。
死ぬようなことは滅多とないらしいですが、感電自体のあのビリっとした感じは微弱であれ良いものではないですね。
個人的にですが、自分が使う時にはマイクには絶対に唇は直接触れないようにしていました。単純に、勢いを間違えると痛いし、どこに何がどう触れたか分からない面なので(一応心がけてきれいにはしてましたが)。
なんて。
フィクションですフィクション。全部。ギターになんて触ったこともありません。なんて。
今日が良い1日でありますように。
Re: http://q7ny3v.sa.yona.la/2460
「一回50億ガチャ」って言葉を目にして腹抱えて笑った。 |
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尚、当たりは入っていない模様。
Re: http://q7ny3v.sa.yona.la/2459
今から日本中のコンセントを全部3つ穴にするのにいくらかかるだろう…… |
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Reply 脊髄反射 思考の泡 ばか |
これって内需拡大になりますかね?
あと、この問題、来年あたりにGoogleの入社試験に出ますかね?
関連
25(完全生産限定盤)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00NETZA18
電気ビリビリ!(正直、このネタのためだけに聴くほどのものでもないです)
Re: ごめんなさいわかりません
http://q7ny3v.sa.yona.la/2459 |
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トーキングモジュレーター、パイプを長めに突き出しいておくとマイクに触れる前に喉を突かれてゲホンゲホン。いかんフィジカルに再生される。
山田かまち、AC100Vなら心臓にダメージ行く前に身体が逃げるので滅多に死なないとか。エレキギター担当がマイクに乗り出したとたんにうずくまるくらいの事案は結構起こるらしい(オレもソレ)。コンセントの穴に長短あるしちゃんとした機材なら電源コードのグランド側にマークがある。コンセントプラグどっちでも取れるのがいろんな系統の機材使う現場事故の原因よね。100Vだと滅多にゃ死なないから放置されてるかも。建設工事現場じゃ「アース付き、漏電ブレーカー付き」が持ち込みドラムの要求仕様なんだがな。
Re: http://q7ny3v.sa.yona.la/2458
セリエ |
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Reply 脊髄反射 タイトルで全部言っちゃった |
トータル・セリエリズム(Total serialism)は、音高だけでなく、音価・強弱・アタック・音色なども厳格に音列技法によって統治する作曲法である。日本語で「総音列技法」、「総音列音楽」とも言う。
全部書こうとした結果が、がんじがらめの自縄自縛でございます。
ゲンダイオンガクがここまで行って、さらに廃れて早幾年なこともあり、クラシックは死んだ、とまでは言いませんけど、止まった、と思っています。
ショスタコーヴィチという作曲家がいまして、彼の曲の演奏について「日本人は、ショスタコーヴィチを演奏することにかけてはロシア人の次にうまい。書いてある通りにやるから」という評があると聞いたことがあります。
・誰が言ったのかわかりませんし(どうせロシア人だろ)、
・どこまでが皮肉なのかもわかりませんし(ひょっとして対象は露/日「以外」?)、
・そもそも彼の曲が「その通りにやればそうなるように書いてあった」という面もあるかとは思いますが、
その評の存在を聞いていろいろ思うところはありました。
自覚のあるなし、「再現」について、解釈の好み、演奏家の役割、等。
やや似た例がバルトーク。テンポがメトロノームの数字で指定してあって、そこから割り出した演奏時間までご丁寧に書いてあります。
でも、そんなのを厳密に守ろうとしてる人はもちろんいません。そりゃ無理ってもんですよぉ。PCでDJやってる人ならできるんだろうか。
……そういえば、天才的な不世出の歌手が自分用に書いた曲って、クラシックでは聞かないかも。探せばあるのかもしれませんが、「クラシックに」残ってはいないんじゃないかと思います。
声を楽器として使うというのはそういうことなのか。節回しくらいは伝えられたとしても、声の質だけは教えようがないもんな。身体の作りが違うだけで無理だから。クリカンへのルパン禅譲みたいなのは例外中の例外。
クラシックのコンクールでは、声楽だけ、年齢制限が緩いことがよくあります。他の楽器は25歳くらいで切られても、声楽は35くらいまでエントリーできたりする。この辺は演歌のオッサン声や「唄い込んでウン十年」みたいな身体の作り方もあるのかもしれません。
Re: http://q7ny3v.sa.yona.la/2457
ごめんなさいわかりません |
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Reply 脊髄反射 |
山田かまち
せめてワイヤレス推奨。
……トーキングモジュレーターで何とかなるのか?ごめんなさいわかりません。
Re: バンドやろうぜ (6/13)
http://q7ny3v.sa.yona.la/2457 |
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Reply |
シゲシゲ読み耽っておったのですが、「唇に触れるマイクの硬さ」のとこで視界が暗転クラクラっと。エレキギター担当でコーラス取ったときの感電の痛みが蘇る、フイにドツかれたみたいな衝撃。だからギターはマイクに触れないよ、と。ベースはバランス入力でマイクと同じグランドボルテージなDIに繋がってるワケでこのコワさは分かるまい。
Re: 最近何もしていない。へこむ。
取り急ぎ |
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Reply 脊髄反射 |
http://am-our.com/special/73/3664/
苫米地:(zig5z7略)自己評価は一度下げちゃうと、ほかの人がどんどんねたましく思える。一度おちてしまうと、抜けられないスパイラルにはまっていく。それは“最悪のブス”だね。
編集部:それに気づいて、自己評価さえあげればいいのですね。
二度とやってこない過去と未来には何の関係もない。
つまり、昔ブスでも今美人と思えば問題はすべて解決!?
編集部: 失敗して、自分に自信が持てないときはどうすればいいでしょうか?
苫米地:うん、持てばいい(笑)。持たない、ってことがブスの典型。
持てばいいんだから。自信持たないってことは、自分に能力がないってことをいっているんでしょ。
私にはこのコーヒーカップが持てない、私にはその能力がないってことをいっているんでしょ。
編集部:持てばいいだけなんですね。
苫米地: 持てばいいのよ。あるんだから。
それを自己評価っていう。他人の評価じゃないから。
編集部:それは自分の過去の実績とかなにも関係ないんですか?
苫米地: 過去、関係ないから。過去は二度とこない。
時間は未来から過去へと流れていくっていつも言っているのだけど、この話を聞いたことを一時間後に思い出したら、その時は過去になっているわけでしょ。
現在は時間が流れると過去になる。未来は時間が流れて現在になる。
現在は時間が流れて過去になる。時間は未来から過去に流れている。
てことは、過去は二度とやってこない。 当たり前じゃない。だから関係ねぇ、ってことだ。
編集部:本当にどんな過去があっても関係ないのですね…?
苫米地: まったく関係ない。ゼロ。
つまり、過去が「なくても」関係ない、のでは。
Re: とりあえず、コレ・・・・
スピードなら誰にも負けません。速きこと、ガーシュウィンの如し、です! |
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and、高っ!!!!!!
反射的に思いついた可能性3つ。
・円盤の再生の回転数を間違えている。
・YouTube上での削除対策として、意図的に早回ししている。
(一青窈⇄平井堅効果で、システムに対してミスリードを仕掛けている。曲の長さや音の高さを変えて違う音源だと思わせることで、手動での削除に至るまでの時間を少しでも稼ぎたい)
・LPに収める際の裏技として、意図的に早回ししている。
(曲の流れを考えると切りどころがない=LPを通しての再生中に変なところで円盤を裏返させたくないため、ライナーノーツに「とりあえずぶっ通しでギッチギチに入れましたけど気になる方は再生時に回転数を調整してください」とか書いてお茶を濁している。はてな日記で「46分半のCD」と書いてあるのも怪しい)
そういうインチキをするケースが本当にあったのかどうかは調べてませんけども。
とりあえず、取り急ぎ、指揮者が同じのを探してみました。
テンポはともかく、音は明らかにこっちのほうが低いです。
sbifb4.sa.yona.la/2336: https://youtu.be/xTOJXxTypuU?t=58s (58秒から)
zig5z7.sa.yona.la/上記: https://youtu.be/8ytX4T2fypE?t=55s (55秒から)
ね?
(追記:速い方の13'17"以降と遅い方の15'34"以降を比べてみると音の高さがあまり違わない。ものすごい小細工をしている?)
以下、軽い蛇足。
SP盤の時代には、テクニカルで中途半端に長い曲をクッソ速く駆け抜けて片面に収めきるのが名手の証とされていたことがあったようです。
このケースは、いかに上手でいかに「音楽的」であろうとも、作曲者の意図に添っているとは言えないと思います。書かれた時代にSPはなかったはずなので、入れ物の前提がない。
作曲者がそのSPを聴いたら狂喜乱舞かもしれませんけど(こんなに速く完璧に演奏できる奏者が現れようとは!)、それとこれとは別な気がしています。
……あるいは逆に、SP盤登場以降に「できるもんならやってみろよホラ」と音符を真っ黒にいっぱい書いた人なんているのかなあ。いないよなきっと。
楽譜に「可能な限り速く」という指示を書いたとしても、それはそれで、今度は「お前、遅い。クビ」とは言えなくなる。だって可能な速さは奏者ごとに違うんだもん。
「曲をSP片面に収めること」みたいな指示なら書けることは書けると思うけど、その指示が最優先と指定されているとすると……それも今とな...
とりあえず、コレ・・・・ |
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ピアノロールに合わせて演奏しているらしいんですが・・・はーやーくーねー???
ついでに、この演奏についてのはてな日記を発見。必要に応じて紙っぺらの加工をしている模様・・・
あ、自分もマーシャル・プレーヤー・ピアノでエアプしたいんですけど!
Re: 答えはみんなの心のなかに。
みんな違っていい。(みんないいとは言ってない) |
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>絶対アレって正しいけれど正しくないですよね?
だろうなあと思います。聴いたことはないんですけども。
きっと、ある程度まで正しい……はず。多分正しいと思う。正しいんじゃないかな。まあちょっと覚悟は略。
前提以前の話として、そもそもの本家本元のオンご御大のピアノの技術の問題(どのピアノでも同じように弾けたのかというところまで含めて)はあるはず。でもこれも少なくとも本人が聴きなおしてみてあまりにもダメだったらリリースを許さないでしょうし(そうでなければ困る)、研究者なんかは聞くんだろうか。聞くんだろうなあ。
あと、ピアノロールの録音(というか収録)の時って一発録りだったのかしら。結果が紙テープなら、ハサミとノリがあればタイミングの編集はできそう。
……強弱ってどうやって収録してるんだろう?強弱に関してはむしろ粗いデジタルみたいなもんなんだろうか。
肝心の楽譜についても「悪筆で読めない」というのがけっこうあるようで、これもうわかんねえな。
曲名ですらこのありさまですし、ひどい時は「複製も手書きなので写譜屋のミスがそのまま流通」「ミスではないが、今まで流通していたのは実は写譜屋が『作曲家のミス』等と解釈して直したものである疑いが強い。発見された原譜のほうが彼のスタイルに近い。出版社宛の修正指示や友人宛の愚痴等の書簡は発見されていないが本来の意図はおそらく原譜のほう」「原譜を見てもわかんないから今回はこっちでやっちゃおう、こっちだと言い張ろう、こっちが好きだからこれでいいの!どうせ音は数秒だし」のようなケースまであります。
作曲家ではなく演奏家であれば、こういう試みがないこともないです。
要するに、グールドのモノラル音源を、アメリカのコンピュータ・ソフト「Zenph(ゼンフ)」を使って徹底的に解析し、キータッチや音量、ペダルの踏み込み加減にいたるまで完全にデータ化、それを自動演奏ピアノ(ヤマハ製ディスクラヴィア/9フィート・フルコンサート・グランド)を用いて再現するという試みであり、その再現音を録音する場所にまでこだわっているのがポイントです。
評のひとつが以下。
http://www.walkingtune.com/reproduction.html
「放映時のビデオテープを探してきてノイズ取って色を直してアップコンバートしてBD化」みたいな話で多少気持ち悪い部分はあります。
以下蛇足。
これ、ちょっと楽しそう。
曲の強弱やペダルの作動は、レバーを操作して楽しみます。原動力は、足踏みペダルによる圧搾空気です。ピアノの前に座ってペダルを踏む操作があたかも自分で弾いているような感覚がして人気があったそうです。
蛇足2。
紙テープでの販売って意外といいかもしれない。画像解析で再生。
収録時間の制限が事実上なくなり、複製に手間と金がかかるようになり、サインでも入れておけばモノとしての所有欲もあおれて、時とともに劣化する。
あー、それ、つまり、紙の本だね。
3。
ヘンデルだったか誰だったか、今では相当有名なひとが、まだ若い時に、床屋の娘さんに恋をして。
当然、恋文と一緒に、想いを込めた自作の曲の楽譜をプレゼント。
でもその娘さんは彼にも曲にも全く興味がなかったらしく、その楽譜で、店の床に落ちてる髪を包んで捨てちゃってたそうです。おいいいいいいいいい