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よーしよしよしよし

返信
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えほっえほっ


追記

何で逆さまになるん?

クリックで画像単体だと普通。

iOSのメーラーが悪さしてるのか、ブラウザなのか。

投稿者 zig5z7 | 返信 (1)

中毒

返信

 私は長い間、文章と言うものを書き続けている。


 本を読むのは子どもの頃から好きだった。好きだったと言うよりも、それしかすることが思い浮かばなかった。

 自分の母語の本が手元にない事態になった時には、辞書すら読んだ。電話帳があれば、きっとそれだって読んだろう。

 滅多に本を持たずには外出しない、私はその程度に、活字を読むことが好きだ。


 ごく自然に文章を書き始め、なぜこの表現方法を選んだのか、私にもよく理由がわからない。

 初めて、自分で何かを形にしたいと思った時に、それをきちんと形として外へ出したのは自作の詩集だった。それが数冊たまった後で、それなりにまとまった文章を、物語の形で書き始めた。

 以来私は、頭の中に湧き続ける(内容と質についてはあえて問わない)物語を、ひとりで綴り続けている。


 正直なところ粗製濫造としか言い様がないが、恐らく私にとっては、書いてそれをとにかくも形にして外に出すと言う行為が重要なのであって、出されたものの色や形や味と言うものは二の次なのだろう。

 どれもが似通っていようが、どれもがつまらなかろうが、どれもが面白くもなかろうが、私にとってはおおよそどうでもよいことと思われる。

 完成した形にしてみなければ、良いも悪いもわからない。つまるかつまらないか、書き上げてみなければわからない。そして完成したそれは、もう私の手を離れてしまったものだ。私ではない、私であったものだ。それを面白いつまらないと言うのは、他の人たちだ。私ではない。

 書き上げた瞬間の私にとっては、どんなものでも大傑作だ。少なくともその瞬間だけは、私は自分の所業に昂揚していられる。書き上げたのだと言う、ただその一点だけで、私にとってはどんなものも大傑作だ。

 次の瞬間には、絞りカスのようになった脳から、書いたことの記憶のほとんどが消え去り、もう次の物語を追い駆け始めている。

 私はその程度に無責任に、書き散らし、書き上げて、また書き散らし続けている。そうせずにはいられないのだ。


 私が書くものは、その瞬間の私だけが書ける、その時だけのものだ。昨日の私は思いつかず、2週間後の私には思いも寄らない、そんなものだ。一期一会、私が書くものは、どんなつまらないものもすべて、その時だけのものだ。価値はない。だがとても貴重なものだ。

 昨日の私が明後日の私より優れているわけではないし、5年前の私が今日の私より劣っているわけでもない。その時の私は今の私とは違い、違う私が書くものに優劣はない。つまるつまらないはあっても、優劣はない。


 それでも、振り返って、奇妙に充実した文章を書いていたと思われる頃には思い当たる。恐らくその時の文章の方が洗練され、鋭さもあって、今よりも情熱に溢れていたように思える。そして時には、その頃の文章で、今思うことを書き記せたらと、思う時もないではない。

 それでも私は多分、その時に戻りたいとは思わないだろう。今の私には今この瞬間の私にしか書けないことがあるだろうし、あの頃の私にはあの頃の私でなければ書けなかったものがある。ただそれだけのことだ。

 私はいつだって私でしかないが、それでも昨日の私と明日の私は、どこか微妙に違う存在であるはずだ。


 違うと言うことは、だが成熟したと言うことではなく、私は相変わらず未熟なまま、恐らくいつまでも成熟したと言う感覚など持てないまま、書き続けるだろう。

 私の頭の中に物語が溢れ続ける限り、書くと言うことに終わりはなく、私はいつまでもいつまでもこの飢えを抱え込んだまま、いつかもしかして、書き続けるその先で、この飢えが満たされるのかもしれないと思いながら書き続けるのだろう。

 ほんとうに望んでいるのは、この飢えが満たされることなどではない。飢えが満たされると、そう思うのは心の一片でだけだ。

 私は、手を動かし文字を書き記し、そして何かを表わすと言う行動それ自体に淫している。酒呑みや煙草飲みと同じだ。私は書くことに中毒し、常にその行動に飢えている。書けなくなることを、私は常に恐怖している。


 目が見えなくなること、しゃべれなくなること、耳が聞こえなくなること、指や手や腕を失くすこと、足を失くすこと、体の動きを奪われること、物が考えられなくなること、私が、そのどれをいちばん恐れているのかよくわからないが、物を書くことができなくなることは、恐らく容易に私を絶望に叩き込むだろう。

 その事態を想像することは、私を恐怖に陥れる。まだ起こらないそのことに、時々私はひとり勝手に恐怖する。

 未熟な私は、その架空の恐怖を自分の中で消化できず、こんな風に書き記して外へ垂れ流す。目に見える形にして垂れ流し、それがまだ絵空事であると安心する。

 まだそれは起こっていない。私はこうして書いているからだ。私はまだ自分の脳で考え、手指を動かして文字を書き、自分の目でそれを確かめている。


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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

道の上 4 (了)

返信

 夏の終わりは素早くやって来た。

 最後の授業が終わり、卒業式などと言う形式ばったものもなく、私たちはただ講師たちにさようならと送り出され、後は好きなように好きなだけ、別れを惜しみたい学生たちだけが、惜しみたい相手たちと一緒にロビーに長々とたむろった。

 クラスメートたちとの別れの挨拶に忙しい彼は、途中で私をつかまえて、

 「週末に会おう。電話する。」

と、奇妙に切羽詰った声と表情で言い、私にきちんとそれを約束させた。

 私のクラスメートたちはほとんどが居残り組だから、別れを惜しむのにそれほど時間は掛からず、夏の休みの間にきちんと言葉を上達させておくことを互いに誓い合って、私はいつものようにセサミ・ストリートを言い訳に、その日はひとりロビーを後にした。

 彼は火曜日に帰国することになっていた。空港へ向かうのは早朝だ。もう、明日と明後日(あさって)、それから明々後日(しあさって)しか残っていない。

 ひとり帰宅するバスの中で、私は、彼の同国人の友人からちらりと聞いた話を思い返している。ほんとうのことかどうかは知らないが、彼はいずれは同じ教会の女性と結婚するのだそうだ。今現在、その対象の女性がすでに彼を待っているのかどうかは、彼らも知らなかった。どの種類の教会なのか私にわかるはずもなかったが、様々なしがらみで、彼は教会の外の女性と結婚することはできず、彼自身もその決まり事に反抗する気はないらしかった。

 彼と神の話をしたことがあったが、もちろん私に無神論や多神教の話がきちんとできるはずもなく、教会に関係したことはないし、これからもないだろうと、そう伝えるだけが精一杯だった。

 彼が教会の話など持ち出したのはそのせいだったのかもと、今になって思い至りながら、では私が、たとえば彼の教会に属してもいいと、そう答えたなら、私たちの状況は変わるのだろうかと、埒もなく考え続ける。

 そんな風に思うほど、私は彼を好きになってしまっていたし、それでいて彼との別れの現実が身には迫って来ず、まだ何とかなるのではないかと、夢のようなことを考えていた。

 もう少し子どもの頃に思い描いていたのは、好きだと気持ちが伝わり合えば、そこで何もかもがうまく行くと、そんな風な物語だった。そこから先はない。好き合っていれば、反対も障害もなく、そのままふたりはただ幸せになれるのだと、この頃まで私は心のどこかで無邪気に信じていた。

 実際には、山ほどの懸念があり、心配事があり、ハードルがあり、そもそも好きの度合いとベクトルが違えば、何も起こらないことも有り得るのだと、私はこの時生まれて初めて悟っていた。

 乗客の少ないバスの中で、いちばん後ろの席に坐り、そして、誰もこちらを見ていないことを確かめてから、私は少しの間涙を流した。声は立てず、涙だけが流れる、それを指先で何度か拭う、そんな泣き方をした。

 窓の外では、とっくに夏休みの子どもたちが、自転車を乗り回して甲高い声を上げて遊んでいる。彼らを見て、私はもう一度涙を流した。



 帰国の準備で忙しいはずの彼は、その合間にか何度か私に電話をくれ、別れの挨拶など何もせずに、私たちはいつもと同じような会話を繰り返す。

 そして月曜日、午後いちばんで遊びにおいでと言われ、早目の昼食をひとり先に済ませ、私は彼の家へ行った。

 「荷物はもう片付けたの。」

 「部屋はもう空だよ。一緒に帰るヤツがいるから、ルームメイトが空港まで送ってくれるんだ。」

 「そう、よかった。」

 明日の今頃は、彼はもう飛行機の中だ。そして私は、二度と彼に会うことはない。そのことには触れず、私たちはまたセサミ・ストリートの話をし、彼の国の話を聞き、それから学校の話をした。

 「アイスクリームは好き?」

 彼が突然訊く。

 「嫌いじゃない。」

 「じゃあ、後で食べに行こう。」

 彼の説明によれば、今までいちばん先まで行った、河の向こう岸をさらに北西に進むと、ぽつんとアイスクリーム屋があるそうだ。箱入りなら街中のコンビニエンスストアでも買えるが、ソフトクリームや普通のアイスクリームは、そこへ直接行かないと食べられないと説明して、

 「一緒に行こう。」

 私を誘うその言葉が、それだけではない響きを確かに帯びていたから、私はできるだけ軽くうなずいて、普段と変わらない態度を続けた。

 彼の家を出て、いつものように河沿いの遊歩道へたどり着き、それから橋を見つけて向こう岸へ渡った。天気の良い日だった。

 畑の間の道を、彼が先に歩き、私がその後を追う。私は彼の靴のかかとへ視線を落として、それが上げる小さな砂煙に時々目を細めて、何も言わずにそうして歩き続ける。


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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

まん丸なおっぱい

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エロ動画見てて、おっぱいがまん丸く綺麗だと、彼女のことを思い出してしまって、狂おしい。


どうして彼女はぼくと付き合ってくれないんだろう。

どうして彼女はぼくと寝たんだろう。

どうして彼女は他の男とも寝るんだろう。


次があるなら、ぼくは彼女を誠心誠意抱きしめたい。

投稿者 ccpe8m | 返信 (0)

朗読

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 私はその時、14歳だった。詰襟を着て、ひょろりと背が高い以外は目立つところもない、成績も中の下の、ただの中学生だった。

 教室の前から2列目、ほとんど教壇の真正面に坐る私の後ろに、彼女は坐っていた。

 彼女は、授業の合間も昼休みも放課後も、暇さえあればいつも本を読んでいて、特定の誰かと親しいと言うこともなく、だが私も含めて話し掛ける誰にもへだてなく答えを返し、やたらと男子に攻撃的な女子や、すでに大人びて、まだそこまでは心の伸び切っていない我々に、すでにどきりとする視線を投げ掛けて来る女子の、そのどちらにも属さず、私から見る彼女は、どこか我々とは違う世界にいるように、常に物静かでぴしりと伸びた背中が印象的な女子だった。

 私たち──僕たちのその頃の担任は30歳くらいの独身の国語教師で、女子にはそこそこ人気があったが、男子には割りと嫌われていて、無口と言うよりは陰気な雰囲気と物言いのせいで、僕らは担任にコウモリと言うあだ名をひそかに献上していた。

 そのコウモリが、なぜか彼女を、クラス全員にはっきりと分かるほど、そしてクラスのほとんどが眉をひそめるほど、理不尽にいじめていた。

 僕の班のある女子は、彼女と体育でグループを組んで課題を一緒にやった縁で彼女と比較的仲が良かったのだが、ある日コウモリに、

 「あいつと付き合ってるとロクなことにならんぞ。」

と言われたと、僕たちに向かってぷりぷり怒っていた。

 他の時には、彼女が掃除中にうっかり階段から数段落ち、利き腕の手首をひどくひねったためにがっちりテーピングされ、数週間、鉛筆すら持てなかったのに、彼女にだけ教科書を書き写す宿題を特別に出すと言うことをやった。

 利き腕が使えない間、彼女は何とかもう片方の手で鉛筆を持ってノートを取っていたのだが、もちろん追いつけず、他の女子たちが彼女にノートを回し、怪我が治る間彼女を助けていた。僕ももちろん、求められれば彼女を助けた。

 コウモリはそれをつぶさに見ていながら、せせら笑うような表情を浮かべて、

 「階段から落ちて怪我をするような人間はもっと気を引き締めるべきだ。」

とか何とか、よくわからない理屈を言ってその宿題を言い渡し、彼女の斜め後ろに坐っていた副学級委員の女子が、さすがに顔をしかめて、

 「でも先生、鉛筆も持てないケガなのに。もっと別のことをさせればいいじゃないですか。」

 精一杯嫌悪を示して抗議したが、コウモリは考えを変えず、この1件は僕らが思うよりも早く──女子の情報伝達力を舐めてはいけない──他のクラスにも伝わり、それなりにあった女子人気を、コウモリは僕らの担任だった1年の間にすっかり地に落としてしまった。

 彼女はコウモリにはひと言も言い返さず、1週間ほど遅れて──もちろんコウモリは、その遅れを毎日みんなの前で叱った──その宿題を提出したが、点数も何もなく返却された挙句に、ノートのページの最初に、"字が汚いヤツはロクな人間にならない"と赤字で書かれたあったのを、僕はちらりと盗み見た。

 僕はそれで、コウモリのことが大嫌いになった。

 ある日の授業で、僕らは教科書に載っていた詩の朗読をやらされた。

 漢字の苦手な僕は朗読と言うヤツが大嫌いで、読み違えに精一杯気をつけて、途中でつっかえないように心臓をドキドキさせながらただ祈って、30行ばかりのその詩を、30秒で読み終わった。

 コウモリは、僕の駆け足の朗読を笑ったが、少なくとも笑い方はそれなりに好意的だった。

 そして、僕の後ろに坐る彼女の番になった。彼女はそっと立ち上がり、両手に、習った通りに教科書を乗せ、そして、大きく息を吸い込んだ音が、僕の背中にはっきりと聞こえた。

 最初の一語を彼女が発した時、教室の音が失せた。色も失せた。

 授業の間に私語がないのは当然だが、その時は、単に誰もが無言だったと言うだけではなく、教室からまるごとすべて音が抜かれたように、僕らの周りには音がなかった。聞こえるのは、静かに詩を読む彼女の声だけだった。

 彼女の読むその詩は、今まで僕も含めて他の同級生たちが読んだそれと同じとはまるで思えず、彼女が言葉の間に置く間と、時々彼女が息継ぎでそっと空気を揺する気配と、何もかもを含めて、僕らのいる教室と言う空間そのものが、その詩そのものになった。

 僕らは息を詰めて彼女の声に聞き入り、彼女が発音する言葉が、耳を通り越して脳へ直に染み込んでゆく感覚にゆっくりと瞬きをし、そっと盗み見ると、コウモリすら、呆然と彼女を見ていた。

 教室は、真っ白だった。壁は古びて少し黄味がかり、詩の中に表わされている無個性な清潔さを表わして、彼女の声と言葉だけが、そこをゆっくりと満たしてゆく。

 30行ばかりの詩を、彼女は恐ろしいほどの臨場感を込めて読み上げる。僕らはみんな、その詩の世界の中に引きずり込まれていた。この世界を、不粋な音や呼吸や気配で壊すことを、死ぬほど恐れていた。

 14歳だった僕は、その時まで、こんなに心の中も頭の中も真空になるほど何かに引きつけられた経験がなく、突然別世界へ放り込まれたようなこの彼女の詩の朗読は、心臓が止まるほどショックだった。

 彼女が最後の行を読み終わり、そこでひとつ息を継いだ。それが終わりの合図だった。僕らは一斉に詰めていた息を吐き出し、そして一斉に彼女を見た。僕は思わず振り向いて、彼女を見た。

 彼女は、皆の視線には気づかない風に静かに椅子を引き、そっと腰を下ろす。彼女の頭の高さが皆と揃った途端、僕らは完全に現実に引き戻されていた。

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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

道の上 3

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 それから、彼は私がロビーのベンチに坐っていれば必ず隣りへやって来るようになり、プールで行き会えば、何となくそのまま一緒に外で落ち合って同じバスでターミナルへ行くと言うことが増えた。

 彼は私がそれをどう思っていると尋ねることはせず、断る理由も思い当たらなかった──あったところで説明もできない──私は、何となくそれを受け入れて、学校のない週末も、彼からの電話で一緒に外へ出ると言うことまで起こり始めた。

 何もかも、私が拒まなかったからだが、恐ろしいほど自然に彼は私の隣りにやって来て、私を外へ連れ出し、私の読む本を眺めて面白がりながら、私が読めそうな本を、さり気なく誘ってくれた街の図書館で一緒に探してくれるということまでやった。

 私は彼の話し方と言葉遣いを浴びるように聞き、耳から学んだその発音で、その頃一緒に住んでいたイギリス移民の家族に、

 「どうして君にはスペイン語訛りがあるんだろう。」

と訝しがられるほどだった。

 彼のおかげで私の言葉は上達しつつあったが、家族から得たイギリス訛りと、彼から移されたスペイン語訛りがごちゃごちゃと混ざり、もちろん私自身にはその自覚などなく、発音の奇妙さを指摘されたところで、わざわざ直すような余裕もなかった。

 セサミ・ストリートは、週末には朝から夕方まであちこちの局で繰り返し放送されていたから、彼の滞在先へ招かれて、彼のルームメイトたちと一緒に笑い転げながらモンスターたちを眺めて土曜の午後を過ごすと言うことも多々あった。

 そしてそんな時、彼は夕方少し日が翳って涼しくなると、よく長い散歩に私を連れ出した。

 彼の家は街の東側にあり、そこをもっと先へゆくと、湖から流れ出た長い河にぶつかる。その河は街々をずっと縦断し、いずれは別の湖へたどり着く。私は彼に教えられて初めてこの街にそんな河があることを知り、彼と一緒に、河に沿って作られた遊歩道を、彼は私に合わせて少しゆっくりと、私は彼に合わせて少し早足に、北へ向かってずっと歩き続けるのだ。

 すれ違う人たちは、明らかにいろんな血の交じり合った彼の、ひょろりと背高い姿にまず目を止め、それからその隣りにいる小柄な東洋人の私を見て、必ず少しばかり驚いた表情を浮かべたが、彼の隣りを歩くのに必死な私は、彼らの視線には滅多と気がつかず、彼らとすれ違った後で彼に、

 「はは、また変な顔された。」

と可笑しそうに言われて、初めて彼らを振り返って眺めるのが常だった。

 広い河にはよく船が通り、何ヶ所かに渡された橋は、そのたび真ん中で割れ宙に跳ね上がり、船を先へゆかせるために車の通りを止める。そんなものも生まれて初めて見る私はすべてが物珍しく、これもまた、彼があれこれ説明してくれるのに、ただ耳を傾けた。

 時々、その橋のひとつを歩いて横切り、河の反対側の岸へゆく。そこから少し西へ進むと、ひたすら畑ばかりが広がる辺りへ出る。家も人も車もまばらで、夜来たら、さぞかし淋しいだろうと思える場所だった。

 「夜になったら星がきれいなんだ。」

 今はまだ青い空を指差して、彼が言う。見渡しても街灯も滅多と見当たらないそんな場所で、街の灯のない暮らしなどしたこともない私には、何だか不安しか湧かず、それでも、ひとりきりでないなら、いつか夜空を見上げてみたいとも思った。

 ここには腰掛けの学生の私たちは、もちろん車など持たず、移動はすべて徒歩かバスの私たちは、暗くなってから会ったことはなく、今思い返せばそれは、もしかしたら彼も、私と一緒に夜空を見たいと、そう言ったつもりだったのかもしれない。そうすることは、無理ではなかったけれど、その時の私たちには少しばかり難しかった。



 一度だけ、彼と一緒に映画を見に行ったことがある。夕食の後に、ターミナルで落ち合って、街でいちばん大きな映画館へ一緒に行った。悪くはない映画だった。もちろん、台詞の大半が私にはきちんと聞き取れず、見終わった後で彼に説明してもらう必要があったが。

 夜には数の減るバスを待つ間に、私たちはコーヒーショップへ腰を落ち着け、相変わらず他愛もないことを話して時間を潰した。

 「夏が終わったら、自分の国に帰るんだ。」

 彼が言う。いつものように微笑んでいたけれど、そう言った後で、奥歯を噛みしめた頬の線が、はっきりと見えた。

 私たちは、小さな丸いテーブルに、高さの違う肩をわざわざ寄せ合うようにして坐り、彼のその頬の線を眺めて、私は自分の家族のことを突然思い出していた。今彼を眺めている角度が、ちょうど自分の家の食卓で、父親を眺める角度と同じだったからだ。私の父もよく何か内心に屈託がある時は、こんな風に奥歯を噛みしめた横顔を私に向けた。

 女性はそう言えば、こんな風な顔を見せないと、よそ事を考えながら、私は彼のその頬の線を見つめ続けていた。

 「もう、飛行機は決めたの?」

 「まだ。」

 短く答えて、彼は自分のコーヒーの紙コップへ視線を落とした。

 私はすでに、彼の帰国のことを、彼と同国人のクラスメートから聞いて知っていたから、大きなショックは別になかった。夏が終わって帰国するのは彼だけではなく、恐らくもう半年はここへいるだろう私を初め、居残り組の学生たちは、去った学生たちと入れ替わりにやって来る新しい学生たちを秋に迎えることになる。


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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

道の上 2

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 「君が訊いたことは嘘じゃないけど、僕らにも言い分はあるんだ。」

 目を細め、彼を見上げて、私は彼の言葉に必死で集中した。授業中だって、こんなに一生懸命誰かの言葉に耳を傾けることはない。

 「あの子たちは、盗みをするし人を傷つけもする。人殺しも厭わない。靴片方のために、あの子たちは人を殺すんだ。」

 映画や音楽でしか聞いたことのない、殺すと言う言葉を耳にして、私は少しだけ頬を打たれたようにうろたえる。殺すと言う言葉は、どの言葉でも聞いても、こんな風に禍々しく響くのだろうか。

 彼は、少なくとも私がきちんと話を聞いていると思ったのか、相槌すら打たないのに、そのまま話を続ける。

 「僕の友達も、ああいう子たちに殺された。僕のいとこもだ。政府は、そういうことを未然に防ごうともしてるんだ。」

 私は、彼の言うことを正確に聞き取っているかどうか不安になりながら、思ったことを、数の足りない単語数で必死に表わそうと努力する。収容所、と言う言葉が分からず、代わりの言葉を探して、結局訳の分からない言い方をした。

 「集めるとかは? 家とか。」

 「学校とか孤児院みたいに? そんなところに入れたって、彼らはすぐ脱走するし、彼らはそもそもそんなところに入れられたいなんて思ってやしない。」

 彼の言い分は、半分くらいは一方的なように思えた。それでも恐らく、彼に言わせれば、私がテレビで見た放送のされ方も極めて一方的な意見なのだろう。正しいことはひとつではないのだと思いながら、私はそう思うことすらきちんと表現できないことにひとりで焦れ、彼の話を一方的に聞くしか術のない、自分のあらゆる拙さを歯痒く感じている。

 彼の言うようなことを、私はほとんど見聞きしたことがなかった。浮浪児たちは盗みをしたり人を殺したりする、収容するのも無駄、他に手立てがないので彼らを殺すことにする、そんな恐ろしい話が一体どこに転がっているのかと、私は海を越えた遠い、名前さえ彼らの言葉でそのまま発音できるか怪しいある国の出来事に、完全な他人事として憤る。安全な場所で、家族や友人を殺される恐れもなく、その浮浪児たちに対面する機会すらないまま、彼らの悲しい運命を嘆く。単なる自己満足だ。

 彼はそうではない。その子たちに日々直に会い、彼らが何をしているのかを知っている。彼らが、ただ可哀想なだけ──見方によっては、もちろん彼らはただ気の毒な存在だ──の憐れな孤児たちではないと知っている。残念ながら、彼自身が被害者であり、その立場から、加害者である浮浪児たちが"駆除"──これは、テレビが使っていた言葉だ──されることを黙認するのも仕方がないと思っている。

 私はただ彼の話を黙って聞くしかなく、それは私の言葉の未熟さだけのせいではなく、ほとんど生まれて初めて、自分の振りかざす正義が絶対ではないと思い知らされ、そして正義の形も存在も、ただひとつと言うわけではないのだと、目の前に突きつけられたからだった。

 私は、自分の幼稚さを恥じた。できれば、この場で彼の前から消えてしまいたいと思った。

 「わかった。あなたの言うことは、わかった。」

 私は心の底から素直にそう言い、だが謝罪の言葉のようなものは付け加えなかった。私の見聞きしたことは少なくとも完全に間違いではなかったからだ。見解の相違と言う代物を、口にする前に考えなかった私は愚かだったが、私が悪かったと自分のことを思ったのは、彼の気分を知らずに害してしまったというただその一点だけだった。

 「起こってることが正しいとは思わない。でも、困ってる人たちがいるのはわかった。」

 「・・・僕らだって、あの子たちが殺されるのを正しいと思ってるわけじゃない。」

 でも他に手立てがない、と彼が言葉を切った後に、私にはそう聞き取れた。主には言葉の問題で、私はそれ以上彼に問うことをしなかった。

 私たちは、ごく自然にそのままバスの乗り場まで一緒に行き、一緒にバスに乗り、横に長い座席に肩を並べて坐り、バスの走る音に負けない声を上げて、ほとんどは彼が一方的に学校のことを話すのを聞いていた。

 学生たちはほとんどが街の中心でバスを乗り換えるので、私たちも同じ様にターミナルでバスを降りたのに、すぐ次のバスに乗れる彼は、15分待たなければならない私の傍を離れず、結局私たちはその後2本のバスを乗り過ごし、ベンチでずっと話をした。

 彼は熱っぽく自分の国のことを語り、いろんなことを変えて行かなければならないと、繰り返し言う。

 暴動が繰り返され、そのたび政府は軍を出動させ、街中に──彼は首都に住んでいるそうだ──戦闘機が飛び交う。彼が両親と暮らす背の高いアパートメントの、最上階に近い窓から、その戦闘機がよく見えると、彼がほとんど可笑しそうに言った時、私は、ここへ来る以前の自分の暮らしのことを考えた。

 軍の基地の近くに住んでいたから、学校へ通う──私は学生だった──電車の窓から、展示されている飛行機を見たことはある。母は基地のある街で仕事をしていた時期もあった。明らかに外国人の多いその街は、彼らに合わせた生活用品や文房具が多く売られ、それを珍しがって母があれこれ買って帰って私に見せる。私は軍や戦争を、特に理由なくありがちに忌み嫌っていたし、それに参加するすべての国や政府を、ただ愚かだと内心で常に一刀両断していた。

 「僕は、ここでは好きに話ができるけど、国に戻ると手紙すら自由には受け取れなくなるんだ。僕や僕の家族が受け取る前に、全部開封されて中身をチェックされるから。」

 なぜ、と私が訊く。国の方針なの?

 「そうだね、方針でもある。僕の母さんは元々ロシアの人間だし、父さんはドイツ移民と山岳系原住民の混血なんだ。そのせいで色々あって、うるさいことを言われる。」

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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

ある女(ひと)

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 後2週間くらいですって。彼女が、微笑んでいるような悲しんでいるような淋しがっているような、そのすべてともどれかとも言える、複雑な表情で私に告げる。

 え、何? 何の話ですか? 半分くらいはうろたえて、私は聞き返す。

 お医者さまがね、後2週間くらいだろうって。私、死ぬのよ、後2週間くらいで。2週間と繰り返しながら、彼女は微笑んでいるように見えた。

 黄疸のひどい黄色い顔色で、90に手の届く彼女が言う。そろそろ死ぬのだと、私に告げる。88の誕生日をつい数ヶ月前に迎えた彼女が、ひ孫にすでに子どもがいて、彼女の娘がその子たちの子守をしている彼女が、私にそう言う。


 私は赤の他人だ。言葉も違う、生まれた国も違う、世代もまったく違う、偶然彼女に出会い、少しばかり彼女の世話をする(ただ彼女をひとりにしないように見守っているだけだ)ことになった、ただそれだけの私だった。

 彼女は、たまに私が作る食事にまったく文句ひとつ言わず、必ずありがとうと最初と最後に言い、私が淹れるコーヒーか紅茶を、これもありがとうと言って飲んでくれる。

 彼女の、くしゃくしゃに丸めてから広げた紙のようにしわばんだ手を、私は時々自分の手に取る。ひたすらに柔らかな彼女の手を握り、彼女の1/4程度しか生きていない、まだ幼い自分(失笑ものだが)の、いつでもあたたかい手の中に、彼女のいつも冷たい手を挟み込む。


 彼女は同性愛者が大嫌いだった。そのことを彼女が口にするたび、ひそかに同性愛者である私は、ただ微笑だけを返し、彼女の気持ちを変えようなどと大それたことは一度も考えたことがない。

 彼女の末の息子は、他の家族とそりが合わず、ある日突然姿を消した後で、はるか彼方のある都市で、死亡が大きく新聞の一面に載る程度には知名度を得て、エイズで亡くなった同性愛者として、遺影となって再び彼女の前へ姿を現した。

 彼女のいちばん上のひ孫の夫は、ふたりの子どもを得た後で、もう嘘はつけないと、ある日突然同性愛者であることを皆に告げて、ふたりは結局離婚することになった。元夫の彼は、今は恋人と一緒に暮らしている。

 彼女は、同性愛者が大嫌いだった。


 私は彼女がとても好きだった。物静かで、学校へは行ったことがないと言うのに、彼女の語彙の多さと読書量に私は舌を巻き、勤労を美徳とするのは私も同じだったから、私たちは違いを脇に置いて何となく気が合い、恐らく私が彼女を好きな分だけ、彼女も私を好きでいてくれたと思う。

 同性愛者の私は、同性愛者が大嫌いだった彼女を、とても好きだった。

 同性愛者が大嫌いだった彼女は、同性愛者ではあるがそれを隠していた私を、とても好いてくれていた。


 彼女を蝕んでいたのは、奥深い内臓の病気だった。

 私が知るところでは、医者は患者にほんとうのことは言わない。けれど彼女のいるところでは、医者は患者にほんとうのことをはっきりと言い、そしてこれから死ぬのだと告げられた彼女本人から、私たちはそれを告げられるのだ。

 私は彼女の手を取った。

 なぜ、あなたがそれを私に言うの? 死んで行くのだと言うことを、なぜ当人のあなたが、私に言うの?

 どんな表情をしていいのかわからず、私はすでに泣いていた。2週間、14日、その間に、彼女が死んでしまうのだと、そう告げられて、私は彼女の前で泣いていた。


 彼女は思いやりの深い、とても優しい人だった。自分には厳しく、他人にはあたたかく、聡明で生真面目で、けれどいつだってユーモアを忘れない、素敵な人だった。

 コーヒーの大好きな彼女は、私といる時は私に付き合って紅茶を飲み、私は時々彼女に合わせてコーヒーを飲んだ。

 病院の薄いコーヒーが彼女の口に合うわけもなく、私は彼女に会いに行くたび、コーヒーを買って彼女に届けた。

 こんなこと、してくれなくてもいいのに。

 言いながら、それでもあっと言う間にコーヒーを飲み干して、そして彼女が飲めるコーヒーの量が、少しずつ少しずつ減って行くのに、私は悲しみながら気づいていた。


 意識がほとんどなくなった頃、彼女は自宅へ戻り、家族に囲まれて最後の時を迎えようとしていた。

 私は彼女の傍にいることを許され、それができる時は必ず彼女の手を握り、彼女に話し掛け続けた。

 医者と看護婦が、日に1度か2度、様子を見にやって来る。彼女の体をきれいにし、薬を与え、こちらから様子を聞き、そして、淋しそうな微笑みを浮かべて、ではまた明日と帰ってゆく。


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投稿者 43ntw2 | 返信 (1)

独善

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 私はまた、ひとりよがりの恋をしている。

 私の恋は常にほとんど妄想に近く、ろくに知りもしない相手に盲目的で愚かな想いを寄せて、そしてもちろん実る予感など最後までひとかけらも湧かないまま、何もかも一方的に終わる。

 私はまた、そんな間抜けな恋をしている。


 真摯な様に惚れる。一途で真剣な、そんな横顔を見てしまえばおしまいだ。そして合間に、私にと言うわけでもない笑顔でも見せられたら、誤解はいっそう加速する。

 あの人が、私にあんな笑顔を向けるはずがないとわかっているのに、視界の端に引っ掛かったそれを忘れられずに、何日も何日も、何度も何度も、私はその笑顔を反芻する。

 もしかして、はない。あの人は私に笑い掛けたりなんかしない。

 一方通行の愚かな恋は、こうしていっそう愚かさを増す。


 あの人の情熱の行く先へ、私も目を向ける。あの人の、熱のこもった視線。きらきらと、この上なく愉しそうに幸せそうに、あの人が生き生きと目を輝かせるのを眺める。あの目に恋をしない人間がいたら、きっと石か木だ。

 私はあの人の、輝く目に恋をして、その視線が真摯に注がれる方向へ恋をして、そして私はあの人に恋している。

 あの人が見つめるそのものと、そのものを見つめるあの人と、何もかも、何がどこまで何なのかわからないすべての入り混じったあの人の在る混沌に、私は深く恋している。


 私の目の前で、私がこうと思い描くあの人は、そしてゆっくりと形を崩してゆく。

 私の想うあの人は、真実のあの人ではなく、私の中に在るあの人は、何割かは私の勝手な思い込みの想像の像だ。真実のあの人を少しずつ知るたびに、私は1秒前よりももっと深くあの人に恋し、そして同時に、勝手な失望も味わう。私が想うあの人と、ほんとうのあの人の姿がぴったり重ならないのは、まったくあの人のせいではないのに。

 あの人が、あの真摯さを失いつつあるからと言って、それはあの人のせいではないのに。


 私は、真摯さに恋をする。真剣な情熱に魅かれ、その情熱のあふれる瞳に魅せられる。

 恋は突然気安く始まるが、気軽には終わらない。恋の最初の真摯さを憶えていれば、それを忘れることなどできないからだ。

 あの人の声、言葉、視線、情熱、少しずつ積み重なってゆく恋のかけらを、それはそれは大事に抱えて、そのひとつびとつを惜しんで、私は身動きできなくなる。

 私は恋をしている。愚かで苦しいだけの間抜けな恋だ。報われる予感などなく、最後は大抵、汚物を見るような視線を浴びて、私は向こう側の終わりを知ることになる。


 こちらから必死に伸ばしてあの人に結びつけた糸を、向こうから切られたからと言って、私の方もとほどくことはできず、どこにも繋がっていない糸の、向こう側の端を眺めて、私はため息をつく。

 あの、私が恋した真摯さはどこへ消えてしまったのだろう。最初から存在もしなかったのか。あるいは姿を変えて、それはもう私にとっては真摯ではなくなってしまったのか。それとも、私の視線すら汚らわしいと、どこかへ隠されてしまったものか。


 あの人は相変わらずあそこにいて、愉しそうに笑っている。それを見て、相変わらず幸せを感じながら、けれど私はそこにあの真摯さの存在を感じられずに、ひとり胸の内でだけ嘆いている。

 私の勝手だ。あの人の知ったことではない。

 端が地面にだらりとこぼれた糸の先の、こちら側を掌に乗せて、私はそれを眺めながら、あの人の真摯さを恋しがっている。私が恋したあの人の真摯さを、すでに懐かしがっている。

 私のひとりよがりの恋だ。どこへも行かず、どこへたどり着くこともない、私の自分勝手な恋だ。勝手に始まり、知らずに終わる。今度の恋が終わるのは、一体いつだろう。


 私はあの人が、コーヒーをブラックで飲むのかどうかすら知らない。多分これからも、ずっと知らないままだろう。

投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

中華圏で言うところのいわゆる美人画

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http://phoenixlu.deviantart.com/gallery/

 こうゆう感じの絵が多数。

鑑賞しようにも微妙にどこか遠い世界の絵という感じがしてスルッと逃げてしまう。

投稿者 x3ru9x | 返信 (1)

http://qdachq.sa.yona.la/64

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聖人ぶってるやつが暴力振るってくるの超笑える

投稿者 qdachq | 返信 (0)

道の上 1

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 私たちは、葡萄畑の間を歩いていた。

 それ以外は青い空しかない真っ直ぐな、歩道などない道を、時々通る車を気にしながら、私は彼の背中を見つめ、彼は振り返って私がそこにいるか気にしながら、私たちは、夏の日、そうして一緒に歩いていた。



 私が初めてまともに彼を見たのは、大学のジムのプールでだった。

 学生証を見せてタオルを受け取る受付でたまたま一緒になり、彼は男子用更衣室へ、私は女子用更衣室へ、右と左に別れ、着替えは女性の方が時間が掛かるものだから、私がプールサイドへ出た時には彼はすでに一番右端のレーンで泳ぎ始めていて、私は一番左端のレーンへ静かに入り、他のことなど目も入れずにすぐに泳ぎ始めた。

 私たちはふたりとも眼鏡を掛けていて、だから私がひと息ついた時に、上から私に声を掛けて来たのが彼だとは、すぐには気づかなかった。

 私は彼の顔がよく見えず、おまけに眼鏡のない顔をそもそも想像したこともなく、

 「よく泳ぎに来るの?」

 彼が、私と同じ英語修得のコースにいる学生で、母国語がスペイン語で、次はもう大学へ入学の許可されるいちばん最後のレベルのクラスでも上の方らしいと、私の彼に対する知識はその程度だった。

 「毎日、2回。」

 彼に通じるかどうか心配しながら、いちばん下のクラスにいる私は、彼へ向かって声を軽く張り上げた。

 「ここでは初めて会うね。」

 彼が微笑む。眼鏡のない彼の表情は、眼鏡のない私の目にはぼんやりとしか見えず、それでも笑顔が案外可愛らしい人だと、その時私は思った。

 じゃあ、と彼が手を軽く上げて去ってゆく。儀礼的に私もそれに手を振り返し、私はまた水の中へ戻ってゆく。

 ただ、それだけのことだった。



 大学構内に入ると、図書館への入り口がある。一応の受付──人がいるのを見たことがない──が右の方にあり、その正面にはベンチやソファが並んで、学生たちはバスを待つ間、たいていそこへたむろっている。

 壁際の、構内への入り口へ背を向ける位置の真四角のベンチが、私のお気に入りだった。

 私は帰宅前のバス待ちの時間をよくここで過ごし、授業の合間に暇があれば、まず間違いなくここで本を読んでいる。読むのはもちろん私の母国語の本だ。あるいは、表紙を隠したこの国の子ども用の絵本だ。

 プールに行くのは昼休みと放課後。1日2回。突然変わった環境で体を壊すことを恐れて、体力作りのためと言うことがひとつ、もうひとつは、学生ならただで使えると言うジムの温水プールが案外と豪華で、中学以来水泳から遠ざかっていた海の傍育ちの私は、川すら見かけないこの街で、単純に水の眺めに飢えていたのだ。

 ろくにこの国の言葉も使えない私は、授業についてゆくのが精一杯で、言葉の違う友達を作ると言う余裕などなかったから、そうやってひとりの時間を過ごすことがほとんどだった。

 同国人の学生とは、

 「黒人の人って彼氏としてどう思う?」

だの、

 「本って、教科書しか読んだことないから。」

とか、

 「日本人がバナナってどういう意味?」

と台湾人の学生に真顔で訊いて絶句されると言う風に、一体何を話せばいいのか見当もつかないまま、こちらが戸惑う間に向こうから相手にされなくなると言う状態だった。

 私はひとりには慣れていたし、うまく人と付き合えないことにもさして危機感はなく、学生たちにロビーと呼ばれていたその構内の受付前の場所で、周囲の会話で耳が拾った単語を辞書で引く、と言うことを合間にやりながら、いつもひとりで本を読んでいる変わり者として通っていた。



 「これ、君が書いたんだよね。」

 プールで聞いた声が、また上から降って来る。広いベンチの上に、靴を脱いで素足であぐらをかいていた私は、眉を寄せて声のする方へ顔を上げ、読書の邪魔をされた不快感を隠しもしない。


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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

嘘つき

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 君とかあなたとか誰それでなく、私と言う一人称で文章を書くと言うことは、書いたことすべてを肩に背負うことなのだと、私と言う一人称で文章を書き始めてから初めて悟った。

 私は、と言う書き出しで書かれた文章は、読まれる時に、「これは"私"と言うこの実在する人物の考えること思うこと見ること経験したことすべてのはずだ」と前提されるのだと言うことに、私はこんな風に文章を書き始めるまで気づかなかった。


 少なくとも私は、自分自身は自分の書く文章とはかけ離れていて、真実などひとつもないと真顔で言うことができる。私は下手くそな嘘つきで、下手な嘘を並べ立てて、例えば自分のこととは真逆を描写して外の世界を煙に巻いていると思い込める程度には愚かで、思うままをここに綴りながら、文章の最後に一体何を言うつもりだったのか覚えてすらいないお粗末さなど日常茶飯事だ。


 私が例えば男女の恋を書いたからと言って、異性と恋愛中だとは限らないし、女性同士の片思いを書いたからと言って、私が同性愛者だとは限らない。私が死に掛けたことのある入院患者を描写したからと言って、私自身が事故にあった当人だとは限らない。もしかすると私が、その誰かを死に導きかけた加害者の方かもしれない。

 私が書くことは私自身ではなく、そもそも私は、いつもは「私」ですらない。「私」と名乗る私は、こんな風な文章を綴る時に私が使う人格で、普段の私とはまったく違う人物だ。

 「私」を自称する私は、実のところ、「私」とは名乗らない私自身を非常に混乱させる。普段の人称で世界を見ている私と、「私」と言う人称で世界を見ている私は、どこかでずれて存在している。「私」が見る世界と、「私」でない私が見る世界は、まったくの別物だ。


 こうやって「私」として文章を綴り始めて、少しずつ「私」と「私」ではない私の間の溝は狭まりつつある。深さは変わらないように思えるが、少なくとも今では、ひと飛びで飛び越えられる程度の幅になったような気がする。

 ごく自然に「私」と頭の中で自称する機会が増え、「私」として世界を見ている時間を自覚するようになり、「私」の見ている風景に、「私」ではない私ももはや慣れつつある。

 私は、この「私」の存在への戸惑いを減らして、互いに歩み寄ったのかどうか、ほとんど触れられるくらいの距離に近づいて、だが顔を見合わせることはしない。目を合わせることはしない。「私」は「私」の見たいものを見て、「私」ではない私は自分眺めたいものを眺めるだけだ。


 何の自覚もなく、ただそうしたい、そうしてみたいと言う欲求だけで私と言う一人称で文章を綴り始めた「私」は、それについては何の覚悟もなく、書き始めて初めて、「私」と言う一人称の意味深さに気づいた。

 私は、「私」と言う一人称で書かれた文章に責任を持たなければならない。「これは私と言う人間についてのほんとうのことが書かれているはずだ」と言う暗黙の了解を引き受けなければならない。

 それに対して私は、「自分は嘘つきだ」と言う返事を返すことにした。

 「私」と名乗る私は私ではない。だから、「私」と名乗って書く私の文章は、何もかも徹頭徹尾嘘ばかりだ。下手であろうとなかろうと、「私」は大嘘つきだ。


 こうして私は、「私」が書いたものに対する責任を放棄して、好き勝手な放言を続けることにする。私は、「私」が見たものや感じたことを、あるいはそうと思われることを、好き勝手に「私」として書き綴る。私は「私」ではないから、それがほんとうのことかどうかはわからない。

 「私」の言うことには、真実は何ひとつない。少なくとも私にとって、「私」の書き綴ることはすべて嘘だ。

 無責任で嘘つきで人でなしの「私」は、頭蓋骨の中や体の中にたまった膿を吐き出すために、嘘八百を並べ立てる。「私」にとっては書くことは呼吸と同様であり、書くことが嘘なら、「私」はつまり、「息をするように嘘をついている」ことになる。

 「私」とはそういう人物だ。「私」は無責任の被膜の陰から、あれこれのことを書き綴って、外の世界へ流し出す。「私」の手から離れてしまったそれらは、元は「私」の一部であったが、離れてしまった後はまったくの別物だ。それは、「元私だったもの」でしかない。

 「私」は嘘つきだ。「私」の言うことなど、何ひとつ信じられない。


 「私」は考える。人の笑顔など信じられない。世界は欺瞞に満ちていて、生きることに価などしない。誰も彼も醜悪で、その心のうちを思い遣る必要などこれっぽっちもない。世界は一瞬でも早く滅びるべきだ。そして月曜日は、誰にとっても素晴らしい日に違いない。

 あなたの月曜日はきっと、どうしようもなく気の滅入る、憂鬱なだけの日だろうが、そうに決まっているしそうであればいいと、「私」は考えている。


 そして私は、どうか良い1日を、と声に出して言った。

投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

隔たり

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 あなたは今何をしているだろうか。

 日曜の午後、冷蔵庫を開けて冷たい飲み物を探しているかも知れず、外へ出て買い物でもしているかも知れず、あるいは、誰か親しい人と会う約束に出掛ける途中だろうか。


 あなたは今どこにいるのだろうか。

 自宅の自室か。近所のコンビニか。あるいはバスが電車に乗って、流れる街の眺めをぼんやり目に映しているところだろうか。


 あなたは今何を見ているだろうか。

 テレビか。コンピューターのモニタか。携帯やスマートフォンの画面か。あるいは映画かもしれないし、これから乗り換える電車のやって来るホームの線路かもしれない。


 あなたは今何を聞いているだろうか。

 テレビのコマーシャルの音か。たまたま好きな曲を流しているラジオか。コンビニの有線か。それとも車の中で、お気に入りの曲を山ほど流しながら一緒に歌いでもしているかもしれない。


 あなたは今誰と一緒にいるのだろうか。

 家族か。親しい人か。友達か。恋人か。それとも、ひとりを楽しみながら、駅までの道を歩いているだろうか。


 あなたは今何を考えているだろうか。

 夕食のことを。昼食に食べたそうめんのつゆの出来が今ひとつだったこと。明日月曜が気が重いということ。それとも、誰か何か、とても大切なこと。考えるだけで、あなたの頬に自然に笑みが浮かぶ、その類いのこと。


 あなたは今誰の声を聞いているのだろうか。

 友達の声。家族の声。あるいはあなた自身の声。それともあなたがお気に入りの、あの映画監督のインタビューを聞き返しているところ。


 私は今、あなたのことを考えている。これは一体恋だろうかと、自分の胸の内を覗き込むようにしながら、あなたのことを考えている。楽しそうな、幸せそうなあなたを想像して、私はひとり胸をあたたかくし、いやこれは恋ではないと、その時だけの結論を下す。次の瞬間には、いやきっと恋だと、真逆の結論を下す。私はここのところ、そんなことを繰り返している。


 楽しそうで幸せそうなあなたを見て、私は時々幸せになり、時々辛くなる。あなたのその楽しみに私はもちろん含まれず、私はただ遠目にあなたを眺めるだけで、あなたは私の視線に気づかずに、私はここにいることすら知らない。

 あなたの周囲に、私は嫉妬し、妬みの末に自分が惨めになって、あなたに背を向けて、だがそれがもっと辛いことに気づくと、またあなたを見つめることを再開する。

 あなたを見つめずにはいられない。幸せそうな、楽しそうなあなたを、私は見つめ続けずにはいられない。


 昔々、初恋の人を背の高い花に例えて、自分を雑草に例えたが、現実に私は雑草ではなく、水や空気ですらない。あなたにとって、私は存在しない何者かで、せめて私がここにいることに気づいてはもらえないかと、近頃私が考えるのはそんなことばかりだ。

 私はここにいてあなたを見つめている。あなたは私がこの世に存在することすら知らず、他の誰かに微笑み掛けている。私はここにいて、せめてあなたが振り返って、その笑顔をはっきり見ることができないだろうかと考えてる。一度でいい、あなたが、私に微笑み掛けてはくれないだろうかと、そんなことを考えている。


 私が雑草なら、土の下で根を伸ばして、いずれあなたの根に触れることもできるだろう。

 私が水なら、あなたの乾いた葉を潤すことができるだろう。

 私が空気なら、私はあなたに必要なのだと、胸を張ることもできたろう。


 私はそのどれでもなく、この世に確かに在ると証明もできず、あなたの視線と微笑みの行方によって不在の証明をされ、あなたへの想いの存在によって、私はこの世に在るのだと知覚するしかない。

 私がここに在るなら、あなたが見たいものを塞いでしまう邪魔ものにしかならないだろうか。ただ目障りな遮蔽物でしかないだろうか。

 あなたを想う私は、確かにここに存在するが、私を知らないあなたにとって、私は存在しないものだ。その間で、私は自分が在るのかないのか迷い、混乱し、ないなら消すこともできない自分の存在を、空の掌を見下ろしてただ持て余す。

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投稿者 43ntw2 | 返信 (2)

劇場活況なう

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朝イチの上映にも関わらず、ボケモン目当ての親子とおおかみこども目当ての大きな子供(自分含む)でいい混雑っぶり。


・・・バンフ先買いしとくか・・・

投稿者 sbifb4 | 返信 (1)

http://qdachq.sa.yona.la/63

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やっぱ人間て鏡なのかな

投稿者 qdachq | 返信 (0)

喫茶店

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 好きな人がいるの、と彼女が言う。おやおや、と私は思いながら、手元のコーヒーに視線を落として、スプーンでかき混ぜている振りをする。彼女はカプチーノの泡をスプーンの先でいじりながら、上に掛かったチョコレートの線を、軽くくずして遊んでいる。


 で、と私は先を促す。どんな人?

 うーん、と彼女は考え込むような表情を作る。考えているのは、どんな人かと言うことではなくて、どう言えば私に上手く伝わるのか、そっちの方だ。

 話してるととっても楽しい人で、気遣いがすごくできる人で、いろんなことに詳しくて、好きなことにはすごく夢中になるタイプ。

 言葉を連ねる彼女の顔がほころび、幸せそうに火照り、決して整っていると言うわけではない彼女の顔立ちが、こんな時には何倍も魅力的に見える。彼女の言うその人が、そのまま彼女にも当てはまるのだが、彼女自身には自覚もないらしい。


 私はやっとスプーンをコーヒー皿に戻した。

 脈はありそう? 意地悪のつもりでなく、私はただ訊いた。

 彼女の笑みがいっそう深くなり、それからぎゅっと強く瞬きをして、鼻先にしわを寄せる。飼い主相手に困った時の犬のような表情だ。それから、彼女は冗談めかした仕草で首を振った。

 友達もたくさんいる人だし、正直わたしのこと、ちゃんと見覚えてるかどうかも怪しい。その人のいるところにいると、壁紙みたいな気分になるの。

 そんなことはないよ、と私は言わなかった。多分彼女はそう言って欲しいだろうと思ったが、同時に、そんなおためごかしを、私の口から聞きたくはないのも知っているからだ。


 彼女は魅力的な人だが、恋人にしたいとか一緒に暮らしたいとか、そういうこととは少し別で、世界の大半は彼女が誰にも気を使わない、わがまま勝手に振る舞う自由気ままな人間だと思っていて、だから一緒に真剣に暮らす相手には向かないと思っているらしい。

 私自身、彼女と暮らせば、互いに気遣うのに疲れてしまうだろうと言う感想を抱いていて、親しくなれば見えて来る、彼女の意外な繊細さと、気ままに振る舞っているように見せながら、実のところこちらに気づかせずに気配りをするところと、ああこれは、たまにひどく疲れてしまうのだろうなと、私は彼女のことを考えている。

 実際に、周期的に彼女は人嫌いに陥って、人恋しさを全身に滲ませながら全身に針を立てる。それはまるで淋しがり屋のハリネズミのようで、そうなれば付き合いの長い私も、気をつけて距離を取らなければ針に刺されて傷つくことになる。私が傷つくと、彼女がまた傷つく。


 滅多と恋患いの話などしない彼女の今度の人は、ほんとうに優しくて気持ちの良い人なのだろう。けれど、恋が成就するかどうかはまた別の話だ。

 その人と、もっと一緒にいたいけど、みんな忙しいから。

 彼女が言わないその後は、忙しいから、私と新たに付き合うための時間を捻出させる価値なんて、私にはないもの、だ。


 難しい問題だ。私は彼女をとても好きだが、世界の他の人たちが、同じように彼女を好きかどうか知らない。私にとって、私以外の誰かが彼女をどう評価しようと、私の彼女への評価にはまったく影響はなく、もちろん、私の他に、私のように彼女を好きだと言う人がいるなら、それは単純に喜ばしいことではあるが、同時に、私は時々そんな人たちのことを想像して、その人たちに嫉妬するのだ。


 私は、彼女を他の誰かと分け合うことに慣れていない。私から見れば、充分に人好きのする彼女は、けれど恋の相手に選ばれることは滅多となく(私も、人のことはまったく言えた義理ではない)、だからいわゆる、恋人ができて友情を二の次にする云々と言う事態が、私たちの間に起こったことがなく、彼女は大抵の場合、常に私ひとりのものだった。


 私たちを親友と評する人たちも数多くいるが、私はその呼び方に慣れていず、彼女を親友と決めるのは私であって他の誰でもなく、私を親友と決めるのも、また彼女だけであって他の誰でもあるはずがない。

 私たちは、互いを親友と呼ぶことをせず、それを言葉にして確かめ合ったこともない。私たちは、非常に親しい間柄でいて、長い間この親(ちか)しさを続けていて、それを特に名づけたこともなければ、名づける必要があると感じたこともなかった。

 多分、だからこそ、私たちはこんなに長い間、互いの皮膚の融け合ってしまうような親しさを、抱き続けていられるのだろう。


 私はコーヒーを飲みながら、彼女が語る新しい恋の相手に、ひそかにやきもちを焼く。

 彼女の、弾むような声の恋の話を聞くのを楽しみながら、見たこともないその人の、慈母のような微笑を想像して、ひりつくような痛みを覚える。


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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

http://x6a7u9.sa.yona.la/430

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無事に終わりげな完成披露試写会

つかれた

足がいたい

投稿者 x6a7u9 | 返信 (0)

娼館の客 3 (了)

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 私はこれと心に決めて取り上げたマニキュアの小さなびんを鏡台の上に戻し、別の、体中に塗るローションのびんを取り上げて、すっと娘の足元へ膝を落とす。

 私の仕草に驚いて、素早く椅子の下へ逃げ込んだ娘の足を、無遠慮にその足首をつかんで引き出し、私は床にすっかり坐り込んでしまうと、娘の爪先を自分の膝に乗せ、振り出したローションを掌の間に軽く広げて温め、それから、バスローブの裾を大きく割って、娘の足に塗り始めた。

 そんな必要があるとも確かめはしなかったが、肌がいっそうなめらかになるならその方がいい。骨張った膝小僧が私の目の前で線の固さをを増し、娘が他人の手に触れられ慣れていないのを感じながら、この子は生娘だと私は心の中でひとり決めつけていた。

 足の指の間にも自分の指先を差し入れ、娘の肌に好きに触る。膝裏の青白さを、見ずに指先にだけ感じさせて、私は今まで誰にもしたことのない──もちろん、どの客にも──丁寧さで、娘の肌をなめらかにすることに没頭する。

 腿の、きわどい辺りまで裾をまくり上げた時には、さすがに娘ははっとそこに手を置いて、それ以上は脚とその奥が見えないようにして、それでも私の滑る手にはまったく逆らわず、もう片方の脚も同じように私が撫で上げるのを、相変わらず無表情に眺めていた。

 両足ともが終わると、私はまた立ち上がり、今度は娘の胸元を開こうとした。さすがにそれには一応抗って、娘は胸を腕で抱え込むようにして、

 「今度は何だ。」

と私に訊くので、

 「ドレス、胸元も背中もむきだしだから。」

 見えるはずの皮膚は、すべて手を入れるのだと、私は手短に伝えてやる。

 「背中も?」

 「そう。」

 娘の、手入れをしていないのに形の良い眉が寄る。わずかに浮かんだのは、戸惑いではなく嫌悪のようだった。裸にされ、風呂に入れられ、あれこれいじくられるよりも、人前に裸の背中を晒す方が嫌なのか。不思議な考え方だと私は思った。あるいは兵隊と言うのは、ごく自然に無防備な姿を隠すように、訓練で叩き込まれているのかもしれない。

 娘は瞳だけを上下に動かして、納得はしていないが諦めた様子で、私の目の前で椅子から立ち上がった。そして椅子の後ろへ立って鏡に背を向けると、背中がすべて出るようにバスローブをはだけ、前も、乳房だけは隠れるように両手で覆い、首筋と肩の力を抜いた。

 私は、まるで生け贄のような娘の前へ回り、また掌にローションをたっぷりと出して、娘の首筋へ触れた。

 ぴんと張った肌。どれだけ指を押しつけても、隙なく弾き返して来る、確かに若い肌だ。この肌を、むしろ下着やドレスで覆い隠すことが惜しくなって、私は娘に向き合って、つい無言になる。

 骨の形の目立つ肩。鎖骨の窪み。二の腕には筋肉の形がはっきりと見え、そこには柔らかさは期待できそうになかったが、皮膚の自然の照りが、何もかもをどうでも良くしている。

 胸のふくらみの始まる辺りへ掌を乗せ、私はまるでこの娘の客がそうするだろうように、娘の不意の柔らかさを愉しんでいる。下から、娘自身の掌で軽く持ち上げられ、そうしなくても意外な大きさの丸みが、娘の組んだ腕の奥からあふれそうになっていた。

 しっかりと閉じられた脇へも指先を差し入れ、腕の内側にもローションを塗り込み、私は上目に、娘の引き結ばれた唇の線を見ている。辱められていると感じているに違いないその唇が、湯の熱が冷めたせいかあるいは私の、やや不埒に動く手のせいか、わずかばかり色が失せ、けれど震えてはいないのを、私は内心舌打ちしながら眺めていた。

 私は意地悪く、鏡を避けた娘の肩を押して体を回すように促し、今度は背中に掛かる口実で、娘の姿を鏡の方へ向けた。

 半裸に剥かれた自分の姿をそこに認めて、さぞかし恥じ入るだろう。美しくされると言う言い訳で、まるで人形のようにあっちを向けこっちを向けと動かされて、それとも命令に従うのは、もう習い性になっているだろうか。私はほとんど舌なめずりしながら、娘の薄くて細い肩越しに、娘の表情を盗み見た。

 私の予想に反して、娘は真っ直ぐ顔を上げ、鏡の中の自分の姿から目をそらしてはいなかった。ほとんど挑むように、むしろ盗み見をする私の視線を素早く捕らえ、何の感想も浮かんでいないその瞳の色が、私を射抜いて来る。その真っ直ぐさを受け止め損ねて慌てて顔をうつむけたのは、私の方だった。

 突然ドアがノックされた、今まで一切口出しせずに私たちを眺めていた女主人は、くるりと体の向きを変え、急ぎ足にそちらへ向かってゆく。ドアの外の誰かから私たちの姿を遮るように、わずかに開けたドアの隙間で短いやり取りが交わされた後、女主人は私たちを振り返り、

 「なるべくすぐ戻って来るけど、後はお願いね。」

 妓たちだけでは済まない客が誰か来たらしい。女主人はもう少しだけドアを開き、猫のようにするりと体をすり抜けさせて、そこから姿を消した。それさえ優雅な足音の気配が、よく磨かれた床の上を滑り去ってゆく。私はその小さな音に3秒耳をすませた後で、娘の背中の上で手を止めた。

 「坐って。」

 これでこの娘とふたりきりだ。私は一体何か自分でもわからない、ひりつくような期待に、喉の奥が急に乾いて、舌が上あごに張りついて動かなくなるような心持ちだった。

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投稿者 43ntw2 | 返信 (0)

おまたの穴

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120716_2105~01.jpg

´・ω・`)…いつからだよ…

投稿者 x6a7u9 | 返信 (0)

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