小説
老人のうかつな運転で車が歩道を走り、人をはねた。 |
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ニュースの後の小説フレーズ |
その後、当事者たちは不条理な世界に放り込まれた。 その世界はカプセルのように閉じていた。 カプセルは車と人を包み込む真っ黒なカプセルだった。
AI、小説、世界観... AIが小説を書くという |
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AI 小説 物語 世界観 アイデア |
● AIがいろんな小説を読み込んで学習したなら混ぜこぜの一つの世界観ができる。
● その世界観の中で外来語を探し出して それに着目する。
● AIが構築した世界観からその外来語を抜いて消すと、その世界の一昔前の世界ができる。
● その要領で、一昔前の世界から今現在の世界、そしてちょっと先の世界へと考えを広げて行ったり来たりする。
● 今現在の世界にないものをちょっと先の世界では外来語とする。
● 今現在の世界にないものは、今あるもの 2つ(3つでも4つでも) にたどりつくのに一番近いポイント、2つにはさまれたポイントにある。 つまり「間」の中、関係性の中。
「AIが小説を書く」というところに「世界観」と「外来語」の視点をもって切り込んでみる。 どうだろう..
AIが書く小説なんて そんなもん... と思っていたところでも面白い着目点を見つけると興味を持てるものになる。
・ このエントリーは前のエントリーの続きです http://x3ru9x.sa.yona.la/14947
「ナイチンゲールの沈黙」読了。 |
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小説 |
以下感想のため、読了した方且つ、他人の意見を聞いてみたい方推奨。
(特にストーリーの結末等は触れないが、内容を知らないと判りづらいと思うため。)
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前作、「チーム・バチスタの栄光」と比べると、白鳥のキャラがどうも弱かった気がする。
多分、加納がいた所為でいつもの調子が出ない、という風な設定もあったんだろうけど、それにしてももうちょっと火喰い鳥的な白鳥を見たかった気がする。
それと、田口も白鳥の調査方法に慣れたのか、あっさりと答えを返していたりしてちょっと不思議な気分だった。
そうか、今思うと田口の人を別のものに例えるシーンが、ほぼ一回程度しかないからか。
ある意味、それが田口のその人物に対する見方を伝えている事になるから、田口の受け取り方を知る事が出来たんだけど、今回はメインが浜田看護師と牧村少年になっているから、どうしても白鳥と田口は印象が薄くなるんだな。
それに、浜田看護師視点が多かったし、余計にそうかも。
あと、全体的にキャラクターが前より点在している風な気がした。
まぁ前回は、チーム・バチスタ対白鳥・田口コンビってカンジだったから、それに比べると、関係する人物が増えている分、キャラクターのインパクトが減ってしまうのかもしれないけど。
今回の話はどちらかというとSFチックな要素が大きいから、前回のような医療ミステリーを望んでいるのなら、少し肩透かしを食らった気分になるかもしれないが、私的にはこういった話もいいかなと思う。
「ないとは言い切れない」次元の話だと思うし、普通に楽しめるとは思うので。
という訳で、こんなカンジで。
リバイバル |
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どうでもよいこと マンガ 小説 |
最近、折原みとのマンガを読むのが私の中で流行っている。
元々の持ち主は、私より10歳離れた従姉だったから、その当時の流行のものが書かれているのだけど。
何て言うか、心持ち回顧的な意味合いがあるのかもしれないと不意に思った。
まぁ、私の中で「大学生のお姉さん」のイメージは、ワンレンで真っ赤なボディコンとハイヒールを履いたお姉さんっていう時点でアレなんだけど。
ちなみに、「大学生のお嬢さん」になると、ロングヘアにカチューシャつけて、白いふわふわしたワンピースに、カーディガンなイメージだし。
あぁ、「大学生」ってカテゴリにすると、今の若いお嬢さん方のイメージになりますけどね。
さて、家にある折原みとのマンガは読み終わったし、気が向いたら折原みとの小説でも出してくるかな。(おぃ)
書きたいものと書けるもの |
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小説 novel |
趣味で、いや趣味というより「個人的主張」も入り交じっているけれど、とにかくそれで小説を書いていたりすると、常々ため息を吐きたくなることがある。
それは簡単に言えば書きたいモノと書けるモノの差だ。
こんなのが書きたい、あるいはこんなのが理想だ
そう思っている話が自分の中にはある。
だが実際自分で書いていくと、どうしても決まった方向性になってしまう。
それが自分に書けるモノということになる。
前者は、理想をコピーすれば安易に同様なものは書けるかもしれないが、
自分でオリジナルを書いていると、どうしても限界というか法則性が発生してしまう。
そして自分の書けるモノを受け入れられないと、どこまでも悩む事になる。
いつしか書きたいものと書けるもののギャップを埋める事は出来るのだろうか。
あるいは自分の書けるものを、素直に受け入れられる日がくるのだろうか。
理想の自分と現在の自分という悩みは誰もが一度は考える事だろう。
理想に近づこうとするのも正しいし、
今の自分を肯定して自分の道を進もうとするのも正しい。
ちなみに、個人的嫉妬と偏見に基づく区別だと、
華々しく誰にでも認められる天才は後者で、鬱屈した天才は前者である。
だからなのだろう。華々しく活躍している人を見ると、素直に笑えないのは。
銀色 |
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小説 |
冷たい雨の夜、ぼくは傘を片手に住宅街を歩いていました。
区画整備がうまくいかなかったのか、複雑な路地は、からかうように道をくねらせ、ぼくはすっかり迷子でした。
不安がじんわりとビニール傘をすりぬけて、体にまとわりつきます。
重い足取りで、それでも自分を励ますために、わざと大きな音で雨粒を踏み潰しながら歩くと、赤銅色の「カレー」という看板を下げた古い造りの建物が目に入りました。
建物の周りは、背の高い緑で囲まれており、きれいに手入れされた木々の隙間から、あたたかいオレンジ色が洩れています。
カレーの匂いこそしませんでしたが、ぼくは暖かそうな建物にふらふらと吸い寄せられ、蔦が絡まった小さなアーチ状の門をくぐりました。
傘をたたんでドアを押すと、ドアの内側についたベルが、かろらん。
従業員の女の子が柔らかな笑顔で、お好きな席へどうぞ、と案内してくれたので、ぼくは一番奥のテーブル席に座り、開いたまま置いてあるメニューに目を落としました。
チキンカレー、シーフードカレー、チーズカレー、たくさんのカレーの文字が躍る手書きのメニューの中で「銀色カレー」という文字が目をひきました。
口から銀色の粉でも出るようになれば素敵だな、と、ぼくは、すっかり「銀色カレー」の名前が気に入ってしまい、チーズカレーも捨てがたいけれど、「銀色カレー」を注文することにしました。
窓を伝う雨粒を目で追いながら、厨房から流れるカレーの香りを吸い込むと、不思議な「銀色カレー」のことが知りたくてたまらなくなり、カウンターを拭いている女の子に尋ねました。
女の子はさっきの笑顔で、当店オリジナルカレーです、と教えてくれます。
「じゃあ、何で銀色なんですか?」
「当店の名前ですけど」
ぼくは慌ててメニューを手に取り、表紙に目をやりました。
『カレー専門店 銀色』
凝った字体でレタリングされた文字が、真ん中に大きく並んでいました。
なるほど。
ばつが悪くなって、愛想笑いを向けると、女の子は
「このコが銀色っていう名前で、それがお店の由来なんです」
と、カウンターの上に置かれた猫の写真を指差して、微笑みました。
どうして猫に「銀色」なんて名前をつけたのか気になりましたが、女の子が「銀色カレー」のお皿を持ってきたので質問のタイミングが合わず、それきりになりました。
一口、スプーンで口に運び、ぼくは全く唖然としました。
「銀色カレー」は名前の魅力の百分の一ほども、おいしくないのです。
ぼくは、ひどく損をしたような気分になり、ただただスプーンを、お皿と口の間で往復させ、水を一杯だけおかわりしたあと、席を立ちました。
さっきまで魅力的に見えた女の子の笑顔も、なんだかカレーの味と同じで、どこにでもある笑顔に見え、その色褪せた笑顔に、失礼にも溜息が出ました。
傘立てから傘を抜き取り、かろらん、とドアを開けます。
店の敷地を出て、ビニール傘の向こう側に看板を眺めると、先程は木々の陰に隠れて見えなかったのでしょう、看板にはメニューと同じ字体で「銀色」と書かれていました。
そのときです。
ぼくは、はっとして空を見上げました。
夜空と溶け込んだ真っ黒な雨雲が隙間を作り、その向こうに、まぁるい、きれいな銀色のお月様が、ぽっかりと浮かんでいました。
月明かりに照らされた雨粒も、銀色に輝きながら、きらきらと降っています。
ぼくは思わず溜息をつきました。
それは、店を出るときの重くて苦味のある溜息ではなく、美しさに魂が飛び出るような溜息でした。